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2005.06.05

言葉はいらない

ブラジルの歌と日本の歌とおしゃべりと。

Momokoライブのチラシにはこう書いてある。そして、その通り。ライブのわたしはよくしゃべる。

「面白かったですねえ、トークとお話とMCが」と言われたことが本当にある。話が面白いとよく言われる。

ライブで話すのはとても楽しい。きょうはこの話をしようと、ニヤニヤしながら考えていることもあれば、その場の目の前の人々の様子や受け答えで、ひょいと思いつく話で盛り上がることもある。

でも、たまには何も話したくなくなる時がある。

急きょ作ることになった知り合いの結婚式の記念品用CDに入れることにしたFELICIDADE。

録音の日まで、何度も何度も練習した。ポルトガル語の歌詞を念入りに確認し、歌詞が伝わるように繰り返し歌ってみる。ブラジル人のような発音では歌えないし、ブラジル人っぽく歌いたいとも思わないけれど、日本人のわたしがポルトガル語で伝えたいことが伝わるように歌いたい。ポルトガル語の歌詞が、呪文や早口言葉ではなく、内容を持った言葉として感じて歌えるまで、何度も歌った。

自分でつけた日本語の歌詞。自分の歌を録音しては、できるだけ自然な歌に聞こえるように歌いなおす。そして、気をつけるところや工夫するところが自然な感じに歌えるまで繰り返す。自分の耳が聞き分けられる範囲で、歌っては考え、歌っては考える。

この歌のギターは、わたしが弾けるギターの中で、できる限り美しく弾きたいと思った。まだまだコントロールのきかない右手と左手。そのつたなさの中で、わたしの出せる音の中で、いちばん美しい響きを出したかった。納得のいかない音で弾いてしまったときは、左手を見つめては押さえ方を考えたり、タイミングを考えたり・・・

そんな練習を繰り返して迎えた録音の日。ふっと、自分の歌に迷いを感じてしまう。今まで描いてきたストーリーの結末に自信がなくなる。そんな迷いのさなかでなんとか録音したFELICIDADE。

そして、録音の翌々日のライブで歌ったFELICIDADE。まぶたの内側に、felicidadeとsaudadeを描きながら歌ったFELICIDADE。

歌い終わったとき。きょう、わたしはこの歌で語りたかったことをすべて語ったと思った。マイクに向かって話す言葉が浮かばなかった。何も話したくなかった。

何も言わずに次の歌のイントロを弾き始めながら、きょうは、この一曲を歌えただけで、わたしは十分幸せだ、と思ったFELICIDADE。

ライブでおしゃべりするのはもちろん大好き。だけれども、時には、歌とギターだけ。あとは何の話もしたくない。そう思えるような歌をうたいたい・・・・これからも。

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