« ひとときのの快感 | トップページ | 一声かけて、歌いましょう »

2006.08.13

シンコペーションの音楽やね

よくある会話。

 
 「ももこさんのご趣味は?」
 「ギターを弾いて歌うのが好きです」
 「どんな歌をうたうのですか?」
 「ブラジルの歌、サンバやボサノバなどです。」
 「ほお、ボサノバ、いいですね。わたしも小野リサを時々聞きますよ。」


こういうやりとりを何十回、何百回と経験してきた。特別な意味のない世間話。静かで耳に心地よい音楽、というボサノヴァのイメージそのままに、何のひっかかりもなく通り過ぎていく世間話。


先日、関西のおばちゃんと、しばし世間話をした。


 「ももこさんは、何が趣味なの?」
 「ギターを弾いて歌うのが好きですよ」
 「どんな歌をうたうの?」
 「ブラジルの歌、サンバやボサノヴァですよ」

ここまではいつもと同じ流れだったのですが、関西のおばちゃんの次の台詞は不意打ちに近いものでした。


 「ボサノヴァといえばシンコペーションの音楽やね。」


時々、顔を会わせるそのおばちゃんは、お喋り好きで世話好きの愉快な関西のおばちゃんです。見たこと、聞いたこと、感じたことが関西弁に変換されて次々飛び出す。

そのおばちゃんが「ボサノヴァといえばシンコペーションの音楽やね」とさらりとおっしゃるものだから、わたしはビックリしてしまった。

70代のおばちゃんのべたべたの関西弁とシンコペーションという音楽用語のミスマッチの可笑しさもある。

しかし、わたしが驚いたのは、音楽に特に詳しくはなさそうなおばちゃんが、「ボサノヴァ」という言葉を聞いて、すぐさま「シンコペーション」という用語で答えたこと。

音楽仲間ではない相手との世間話で「ボサノヴァを歌うのが好きです」と自己紹介して、「シンコペーションの音楽ですね」と返事をされたのは初めてのことでした。

・・・・・

そのおばちゃんとの会話から数日後。わたしはギターを練習していました。おばちゃんに話したとおり、サンバやボサノヴァを弾いていたのです。

そして、ふと、おばちゃんの言葉を思い出しました。


 「ボサノヴァといえば、シンコペーションの音楽やね。」


そうだよね。サンバやボサノヴァはシンコペーションの音楽だ。

サンバやボサノヴァのギターは、「タタータータータ」と、拍からずれて進行する。これがシンコペーションというものだろう。

8年前、初めてギターを手にしたときからこの弾き方を教わったわたしは、シンコペーションなどという用語を意識する以前に、この弾き方を当たり前のように弾いてきた。

ところが、その日。
関西のおばちゃんの「ボサノヴァはシンコペーションの音楽やね」という言葉を思い出すと同時に、気がついてしまったのです。

わたしのギターは、時々、ちゃんと(?)シンコペーションしていない!

シンコペーションするということは、拍よりも十六分音符1個分前にずれるタイミングでコードチェンジするということです。ギターを弾いて8年になるのだけれど、いまだにコードチェンジが間に合わないことが時々ある。

間に合わないとどうするか?

コードチェンジ時の音を弾かない。抜かしちゃう。わたしの右手は妙なところで賢くて、左手が間に合わないと察知すると、右手は気を利かせてお休みしちゃう。「ここは弾かない」と頭で考えるより先に、左手が追いつかない時、右手は弦に触らないのです。左手と右手の「おさぼり」の連係プレイ。お見事!です。

というわけですから、コードチェンジするときに、往々にして、わたしのギターはシンコペーションしていないのです。

・・・・・

シンコペーションとは。辞書によれば。
 
  シンコペーション    【syncopation】

  〔専門〕 <音楽> 強拍と弱拍の通常の位置関係を変え、
  音楽のリズムに緊張感を生み出す手法。
  一般には、弱拍の音を  次に続く同一音高の強拍の音と
  タイで結ぶことによって作り出す。
  移勢法。切分法。切分音。
   (大辞林)


なるほどねえ。拍からずらすことで緊張感をもたらすはずのコードチェンジなのに、「ここは間に合わないからお休みね」と勝手にお休みしてしまった結果、わたしのギターは、しまらないサンバになったり、ブツ切れのボサノヴァになったりする・・・・


拍より前にずれた十六分音符の弾き方で、勢いがついたり、ゆったりと流れたり、ギターの雰囲気が変わるのだ・・・と、サンバのセンセイにも何度も教わったっけなあ・・・

せっかくの「要のシンコペーション」も、そこを弾かないことには話にならない。

・・・・・

というわけで、コードチェンジをごまかさずに、徹頭徹尾、終始一貫、シンコペーションするように、今まで手抜きしていた箇所を片っ端から練習している今日このごろです。

「ボサノヴァといえばシンコペーションの音楽やね」という関西のおばちゃんの台詞を思い出しながら。

|

« ひとときのの快感 | トップページ | 一声かけて、歌いましょう »

コメント

検索したらたどりついた者ですが

すかいらーくガーデンズ多摩センター駅前店のホームページが
スケジュールの更新が5月で止まったまま放置され続けて最近アクセスしたら
ホームページが見れなくなっているでんですけど、こういうイベントが終了してしまう話はあるのですか?

Momokoのライブは平日昼間なんで見にいけませんが同じ日の夜なら行けるので行った時に店の入口の告知版に名前があるのを拝見する程度ですが・・・
先月も同じ日夜に行きましたし

投稿: 杉並区民 | 2006.08.14 15:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/84574/11422742

この記事へのトラックバック一覧です: シンコペーションの音楽やね:

« ひとときのの快感 | トップページ | 一声かけて、歌いましょう »