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2007.03.27

美しい姿になってみました

椅子に座る。

ギターを抱える。

足を組む。


クラシックの曲を弾くときは
左足を上にすると
ギターが少しだけ
からだの中心に近くなる。


ブロウウェルのシンプル・エチュード。
アルペジオの練習曲を、ゆっくりゆっくり弾いてみる。


ふと、左横の鏡を横目でちらりと見てみた。


ああ、やっぱり・・・前かがみ。
背中を丸めて、下を向いて弾いている。


何でもかんでも目を近づけなければよく見えない弱視のわたしは、ギターを弾くときも、指の形を確認しようとして、ついつい顔をギターに近づける。

アルペジオの練習曲。
何百回も練習したこの曲は、目をつぶっても弾くことはできる。


それならば・・・


美しい姿で弾いてみたらどうだろう?


正しい姿勢とは・・・

「あごを引いて頭を後ろにずらすようにする」と、東洋医学のメルマガに書いてあったっけ。


正しい姿勢とは

「肩甲骨をお尻のポケットにしまうような感じ」とピラティスの本に書いてあったっけ。


いろんな人のいろんな言葉を思い出しながら、体をまっすぐに、両肩の力を抜いて・・・

どうだろう・・・・?

横目で鏡をちらりとのぞく。


だいぶすっきりとした姿になった。

この姿勢では、顔がギターからだいぶ離れてしまう。指に目を近づけられないのはなんとも頼りない感じがするけれど、両手の指の動きと、指先の感覚、そして、両手で鳴らすギターの音に意識を集中して、ゆっくりゆっくり弾いてみる。

これでいいのかな。

鏡の「横姿」はだいぶ美しくなったけれど、この姿で弾き続けて、本当にいいのかな・・・・


美しい音は美しい姿に宿るのかしら・・・・・?

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2007.03.25

わたしの声はどんな声?

ある日の仕事中の出来事だった。

わたしは盲ろう者の通訳介助」という仕事をしている。「通訳」という仕事の性質上、ふだん、仕事中に発言することはめったにない。

ところが、この日のミーティングで突然、発言を求められた。


 「はい、では、私なりの考えを述べさせていただきますが・・・」


と話し始めて、びっくり仰天してしまった。


何にって・・・

自分の声に、である。

わたしの声って、こんなに低かったっけ????


普段、同僚や友人と話しているときの声よりも、ずっとずっと低い声。
おばさん声というわけではない(と思う)けれど、低くて、太くて、ちょっと怖そうな声。


自分の声にびっくり仰天して、発言が、しばし、しどろもどろになってしまった。


緊張すると声は上ずるものだ。
電話に出る時には声が高くなる。
話しにくい相手に話しにくい用件を切り出すときにも、声が高く細くなる。


歌っているときはどうだろう・・・ わたしの歌声は、どちらかといえば高めで細いのではないかしら?


あのミーティングの時の、低くて太くてちょっと怖い声は、いったいどこからどうやって出てきたのだろうか。

話し声には楽譜がない。その日の体調や感情の起伏で声は変化する。それはある程度意識していることだった。


でも、あのミーティングでの低くて太い声。
自分の声の範囲に、そんな低い声が含まれていることを意識したことがなかった。


家に帰った。
自分の部屋に行き、ドアを閉める。
誰にも聞かれない自分の部屋で、


 「では、わたしなりの考えを述べさせていただきます」と言ってみる。


電話に出るときのような高い声で。

職場の同僚に挨拶するぐらいの高さで。

ライブの時、歌の合間に話をするような感じで。

そして、そのミーティングで自分でびっくりしたぐらいの低い声で。

わからなくなった。


わたしの自然な話し声はどれなのだろう?


不意に発言を求められたときの、あの、低くて、太くて、怖そうな声が、本来のわたしの声なのだろうか・・・・

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