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2013.04.28

16キロ

「世界一周の飛行機のチケットが安かったからさあ!」

我が旅友であり、食べ友であり、親友である彼女が世界一周一人旅に旅立った。


会社勤めが性に合わなかった。
四角いオフィスで黙々とデスクに向かう時間が耐え難かった。
卒なく無難に仕事をこなせない自分に苛立った。

眠れない夜が続く・・・

眠れない?
ほんとう?


一緒に旅したシンガポール~インドではホテルでも飛行機でも爆睡してたよね?
スウェーデンのアイスホテルで、オーロラを見る間もなく、氷のベッドで熟睡してたよね?
一人旅の仁川空港で気持ちよく寝ていたら「飛行機の時間ですよ」って起こされたんだよね?


そう。
旅こそ彼女の生き方。
旅を夢見て、旅を企て、旅を実行するとき、
彼女の目は輝き、頭脳はフル回転。
食欲旺盛、パワー全開、絶好調!!!

一見、行き当たりばったりに見える彼女の旅のプランだが、
実は周到な準備と根回しを怠らない。
そして、旅の現場では、驚くほどの粘り強さと度胸の良さを発揮する。

日本から西回り。5か月間の世界一周一人旅。

イランでバラの花園を見たい。
南アフリカのビクトリアの滝を見たい。
ブラジルのコーヒー園を見たい。
カナダで、今度こそオーロラを見たい。

旅のハイライトは、フランスからピレネー山脈を越えてスペインの聖地、サンティアゴ・デ・コンポステーラまで800キロを歩いてたどる巡礼の旅。


4月27日の夜。
旅立つ彼女を見送りに行ったのは、成田空港でもなく、羽田空港でもなく、池袋の高速バス乗り場。

「お伊勢参りをして、中部国際空港から仁川に飛ぶんだよ」

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いかにも我が旅友らしい世界一周の始め方だ。


重さ約16キロのザックを背負った彼女の後姿に、
背負いきれるだけの荷物を背負って歩く彼女の生き方を見た。

よい旅を!

帰ってきたら、帰国報告食い倒れの会を開こうね!

ひろみちゃんの旅ぶろぐ
HIROMI TRAVEL

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2013.04.22

ライブは人生のひとこま

冷たい雨がぽつぽつ落ちてきた土曜の午後。
喫茶たんぽぽライブ4月号でした。

トップバッターの歌姫youkoちゃん。
カラオケで一曲歌ったあとは、豪華サポートギタリストを二人従えて、高らかに歌い上げる・・・


  いてててて~~~~~


あらららら・・・・
豪華サポートギタリストさんのうちのお一人の左手が、ピーンチ!

どうした、どうする、どうしよう???

というその時に、客席から
「診ましょうか?」という声が。

土曜のライブを聞きにいらしていた鍼灸マッサージ師の方でした。
客席は、急きょ治療室に。

応急処置の効果てきめんで、youkoちゃんのステージ再開。
素敵な歌を聞かせてくれました。

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そしてRIOさんとRYOさん。
RIOさんはお声も立ち姿も美しく、
RYOさんはギターもお帽子もダンディーで、
皆うっとり~~~

谷村さんと木村さんの福生デュオ。
普段着(でないかもしれないけど、とにかく、素敵にさりげない)で登場のお二人。
軽々と聞かせてくれる名曲に、く~~~~っ!と感激。

最後はCELLのLINDAさんと鈴木さん。
しばらくの間活動を休止していたお二人の活動再開ライブ。
歌うこと、演奏すること自体を味わっている、そんなサウンドが印象的でした。

生きていれば、いろんなことが起こる。
楽しいときも、苦しい時もある。
音楽を続けるのも同じこと。
楽しい時もあれば、つらいときもある。
音楽を休止せざるを得ない時もある。
音楽から離れたくなる時もある。

それでも、
情熱と仲間に動かされて、
続けられることの幸せを噛みしめた
暖かいたんぽぽライブでありました。

5月号は5月18日(土)の午後です。

また、たんぽぽで会いましょうね♪


豪華サポートギタリストその1さん
だいじな左手、どうぞどうぞ、おだいじに。


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2013.04.06

耳を傾ける

4月6日、土曜の夕方。
傘にあたる雨音を聞きながらお出かけ。
マイミクのあかつきえにしさんが出演される語りの会を聞きに行きました。

会場はこじんまりとしたギャラリー。
奥にはグランドピアノが置いてあり、時折コンサートなども開かれるそうな。
マイクを通さない生の声が気持ちよく聞こえる空間です。

出演者は5組。
ユーモラスな民話に始まり、寓話で有名なイソップ自身のエピソードをラジオドラマ仕立てで4人で語る「イソップの伝記から」。
この4人のよきまとめ役をされているのが、あかつきえにしさんでした。

休憩をはさんで後半は時代小説が3篇続きました。時に怪しく、時にしっとりと、江戸地代の大人の世界を語ってくれました。

朗読や語りを聞く楽しみは、自分ではまず読まないであろう作品との出会いです。
ふだん時代小説などにはご縁がないのだけれど、朗読や語りで生の声で聞かせていただくと、時代小説独特のしっとりとした情感やおどろおどろしい情念の世界に浸ることができます。

弱視の私は本を読むにはルーペが必要で、読むのがとても遅い。
それでも、自分が読みたい本は自分の目で読みたい。誰かに読んでもらうと読み手の解釈が入ってしまうからです。

でも、朗読や語りという、最初から演者の解釈ごと鑑賞するという前提で聞かせていただくのは、これはこれで楽しいものです。
目で読んで自分の内側に本の世界を構築する緊張感とは違い、耳で聞いてストーリーの世界に浸る充足感は心地よいものがあります。

そして、もう一つ、朗読や語りを聞く効用があります。
日本語力増強。

今日の収穫は「水明かり」という時代小説に出てきた「キサンジ」という言葉。

キサンジ?

文脈でだいたいの意味は想像できましたが、それにしてもキサンジって何だろう?
帰りの電車の中で、携帯内臓の広辞苑で調べてみたら、

きさんじ[気散じ]心の憂さを紛らすこと。気晴らし。


なーるほど!

漢字を見てしまえばなんということもない言葉だけど、こういう言葉を耳で聞いてしっくり理解できるような日本語力を身につけたいものだと思いました。


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2013.04.05

順番

3月30日のハニーズカフェと、4月5日のアルカフェと、2度のライブを振り返り、今日は、順番について考えてみたいと思う。

順番。
何組中の何番目の出番か、というお話です。

3月30日のjijiさん企画ライブ@ハニーズカフェ。
5組出演の5番目だった。
つまり、いちばん最後。

見かけによらず気が小さい(ホントダヨ!)ももこは、
自分の出番の前はいつも落ち着かないのです。
次々登場する出演者さんの曲を聴きながら、

「用意していた曲、変えた方が雰囲気が変わるかな」とか
「話すつもりだったあの話はきょうはやめて別の話にしようかな」とか
「こんな本格的な演奏の後じゃあ、出にくいなあ、どうしよう・・」とか
「お腹すいてきたけど、今ケーキを食べたら、歌ってる最中にゲップが出るかなあ」とか。

いろいろ考えて気もそぞろなのです。

ハニーズカフェライブの出番は一番最後。
気もそぞろ状態の時間が長いなあ・・・

ところが、始まってみると・・・

1番目の小麦さんのバイオリン弾き語りの猫ちゃんソングを聞いてすっかりゴキゲンになっちゃって。
2番目のまるみ&みぞろっきーさんの小気味いいオリジナル曲にうーんと唸り、
3番目のマシュマロパイさんのビートルズ特集は息もぴったりのコーラスと、マラカスのパーカッションに目を見張り、
4番目のyoukoちゃんのライブは、ソロあり、アカペラあり、jijiさんやターナーBさんのサポートありでyoukoちゃんから目が離せず。

 ああ、いいライブだったなあ!
 今日は実にいい一日だった。
 素敵な音楽をありがとう!


すっかり満足してしまい。
この次に自分が歌うなんてこと、考えられなかった。

 今日はこれで終わりでよくない?
 ももこの歌はいらないよ~

という気分でした。
出番がいちばん最後ということは、こういうことなのか~~~~!
用意していた曲はことごとく喉の奥に引っ込んじゃった。
でも、お喋りしているうちに、

 あ、これ歌おう。
 あ、これも歌おう。

つれづれに歌う楽しさを味あわせていただきました。

4月5日、ギターナイト@アルカフェ。

この日の出番は6組中2番目なので、ギターを抱えて客席へ。
1番目のVinho Azulさん。ももこのリクエストでチック・コリアのスペインを聞かせてくださった。
スペインですよ、スペイン!
この後では、ももこのギターがどんなにおぼつかなくても問題ありません! 

はい、春野唄、楽しく歌わせていただきました。

そして、ギターをさっさとケースにしまって、「手放し」でライブ鑑賞。

3番目の雨宮さんの「蓮根模様」に聞き入り。
4番目のタジさんがギターを置いて不思議な機械を操ってうたうのにびっくり(これがホントのギター「ない」と・・・)
5番目の浅井かすかさんが展開するポップな世界にワクワクして
6番目のザラザラフィルターのお二人には笑わせられっぱなし。


 ああ、いいライブだったなあ!
 今日は実にいい一日だった。
 素敵な音楽をありがとう!


結局、何番目の出番だろうと、ライブは楽しいものらしいです。


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2013.04.04

語り

母のお供で、語りの会を聞きにいった。
日暮里は谷中墓地のほとりのお寺の本堂。
名物の枝垂桜はちらちらと花びらを散らしている。
なんとも風情のある眺めである。

立派なお寺の大広間に並べられた5、60の椅子はほぼ満席。
椅子席の前に2列に並んだお座布団の真ん中に座る。
舞台には、茶店の縁台のような台。
赤い毛氈を敷いて、お座布団が載せてある。

ほどなくして最初の演者が登場した。
和服をしっくり着こなした熟年女性。
縁台に腰をおろすと、おもむろに語り始める。

池波正太郎の「おせん」。

囲われ者のおせんが、水商売のころの馴染みの男の老いた母親の面倒を見る羽目になる。
老婆を煙たがり、都合よくこき使う。
ところが、祭りの日に・・・

というお話なのだが。

最前列で聞いていた私は驚いた。

何がって。

演者さんのおばさまは手に何も持っていない。
本を読んでいるのではない。
30分弱のこのお話を、暗記して演じていらっしゃるのである。

演劇の役者さんだって、落語家さんだって、暗記して演じるわけだけれど。
役者さんが語るのは台詞。もともと語り言葉として書かれたものだ。
落語家さんが語る噺も、もともと「語られる」ために創られたものだ。

目で読まれることを想定して書き言葉で書かれた小説を丸ごと頭に入れて、あたかも自分の語りであるかのように聞かせてしまう「語り」という芸に、「こういう表現があったのか」と感心してしまった。


しかも。


「おせん」が佳境に入ったころ、地震発生。
数十秒間揺れつづけ、客席はざわざわし始めた。


が。


演者さんは慌てず騒がず動ぜず、「おせん」を語り続ける。

その度胸と判断力、お見事である。


さらに。


演者さんが次の言葉を度忘れしてしまったときは、舞台袖のプロンプターがささやいてくれる。
「影の一言」で、すっと語りを続けるところが、お見事!なのである。


その後、お二人の女性が、落語「死神」と、山本周五郎の「夕靄の中」を熱演。
最後に3人そろって、クラフト・エヴィング商會の「ないもの あります」をコミカルに朗読。


おばさま方の記憶力と表現力、演技力に圧倒された午後であった。


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