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2014.06.17

青い森への旅日記1 「始まりは池袋」

5月初旬のある日。
携帯が鳴った。あ、くまちゃんだ。

「もしもし、ももちゃ~~ん!?」
「はいはい、クマちゃん、こんにちは。」

ピアノ弾き語りでゴキゲンなナンバーを歌うクマちゃん。
歌ってない時でもゴキゲンな雰囲気いっぱいのクマちゃん。


そして・・・ 大きい!!!!


縦、横、高さ。どれをとっても、どこから見ても大きい。


大きいことはいいことだ。
これは真面目なお話です。

弱視の私はひと様のお顔がほとんどわかりません。ライブ会場などで「ももこさん!」と話しかけられても、その相手が誰なのか、顔や姿ではわからないことが多い。よほど特徴的な声の持ち主でもなければ声を聴いてもわからない。
だから、ライブハウスに行っても、そこに誰が来ているのかはなかなかわからない。
誰かに話しかけてもらうのを待つしかないのだけれど、話しかけられても、

「えーと、お名前、何でしたっけ?」
「○○ですよー」

○○さんは何度も親しくお話したことのある相手だということがままあるわけで、恥ずかしいことこの上ない。

その点、どこで会っても超特大飛び出す絵本のようなインパクトで私の目の前に登場するクマちゃんは、すぐに「あ、クマちゃん」と認識できる、貴重な存在なのです。


そのクマちゃんからの電話の用件は・・・私のオリジナル曲をカバーしたいのだけれど、CDが見当たらないのでもう一枚CDを分けてほしい、というご要望でした。

自分のオリジナル曲をカバーして歌っていただける。
嬉しいじゃないですか!
CDはまだまだいっぱいありますから(笑)何枚でも差し上げますとも。

「ももちゃんのお家の近くまで行きますよ」
「そうですか? じゃあ、今度の月曜日、JR池袋駅の北口で6時にお会いしましょう。」

月曜日の午後6時。JR池袋駅の北口でクマちゃんを待つ。
改札口をじーっと見つめて3分、5分、7分・・・クマちゃんは現れない。
おかしいなあ・・・?と思ったところに携帯が鳴った。

「もしもし、ももちゃーん?」
「あれ? クマちゃん、どこにいるんですか?」
「北口ですけど?」
「北口・・・あ! もしかして、階段を上りました?」
「そう、そう、階段の上」


♪不思議な不思議な池袋
♪東が西武で、西、東武・・・
とビックカメラのCMソングに歌われるほど待ち合わせが厄介な駅、池袋。
まず、東口、西口という改札口はありません。
広い中央コンコースの両側に中央口1と中央口2があるので、中央口で待ち合わせたら、まず会えない。
南口の改札口はとても広くて混んでいるので、弱視の私はあまり待ち合わせには使いたくない。

その点、比較的空いていて、「新宿方面から乗ったらホームの一番前寄りの階段を下りた北口で待っています」と説明も簡単なので、池袋で誰かと会う時には北口改札口に来ていただくことが多い。

しかし、北口改札を出ると、普通の視力の人の目には「北口」という大きな案内表示と矢印が見える。その矢印の方向に歩いていくと、大きく「北口」と書かれた階段がある。
その階段の上も、「北口」と呼ばれているのです。
西池袋の繁華街への入り口にあたる北口の階段にあまり縁がない私は、この北口階段のことをうっかり忘れて、「北口でお待ちしてます」とだけクマちゃんに伝えてしまったのでした。

30秒後、階段を下りてきてくれたクマちゃんと、北口改札近くのプロントへ。CDをお渡しして、しばしお喋りするうちに、クマちゃんの東北ツアーの話題になった。

「東北ってどこに行くんですか?」
「青森ですよ!」

青森遠征と聞いたとたんに、私の旅心がときめいた。

いいなあ、青森。
本州の北の果てに行くのはやっぱり夜行だよねえ。
夜行といっても、何十年か前に乗った寝台列車はもうないだろうから、夜行バスだなあ。

早朝の北の街に降り立って、津軽海峡を眺めながら一人ギターを抱えて弾き語る自分の姿を思い描く。

いいなあ、青森ツアー!

「一緒について行ってもいいですか??」
「え! そりゃ、いいですけど・・・ほんとー?」

この時、クマちゃんは青森ツアーの主旨をお話してくれたのだと思うのだけれど、「夜行バスを降りたった北の街で一人弾き語るももこ」の姿に酔いしれていた私は、そもそもの旅の目的をあまり認識していなかったかもしれない。

そんな不純な動機で、クマちゃん企画の青森ツアーについていくことになったのでした。

≪つづく≫


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