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2016.01.31

とろーり溶けてる

去年の夏の終わりの頃、
巣鴨とげぬき地蔵にお参りに行った折に、
お地蔵さまの横手の露店の八百屋さんで
鮮やかなオレンジ色のかぼちゃを見つけた。
「赤皮かぼちゃ」という加賀野菜だという。
鮮やかな色に惹かれて買って帰った。

レシピを検索。
トマトと赤皮かぼちゃの無水カレーというのを見つけた。
レシピの材料欄には「ハウスバーモントカレー」とある。

カレーライスの歌を作って歌うほどにカレーは私の大好物。
20年ほど前、バングラディシュのカレーに出会って以来、カレールーを買わなくなった。
スパイスをあれこれ揃えては、自分流のカレーを作った。
家じゅうにスパイスを炒める香りが広がるカレー作りは、何とも幸せなひと時。

そんな「自己流スパイス派」としては、「ハウスバーモントカレー」に抵抗がある。
カレールーを使うのか・・・しかも「ハウスバーモントカレー」・・・

でも、初めて買った赤皮かぼちゃを美味しく食べてみたい。
ここはレシピ通りにハウスバーモントカレーを使ってみよう。

何年かぶりにカレールーを買った。
もともと辛口が好みだから、「ハウスバーモントカレー」を買うのも初めてだったかもしれない。

実も皮も柔らかな赤皮かぼちゃとトマトをたっぷり入れて、
「ハウスバーモントカレー」で味付けした無水カレーが出来上がり。

「ご飯ですよ~」

母を呼んで、カレーライスの晩ご飯。
赤皮かぼちゃとトマト、そこに“りんごと蜂蜜とろーり溶けてる”ハウスバーモントカレーを投入した無水カレー。

とろりと甘い野菜のやさしいうま味がカレー味と混然一体となって、口に入れるたびに顔がほころんでしまう。

あ・・・

これは、お母さんのカレーの味。
子供のころ、お母さんが作ってくれたカレーの味。

カレーライスの日は、台所のカレーの匂いに、晩ご飯が待ちきれない。
茶の間のこたつテーブルにカレーライスをよそったお皿が並べられる。
お皿の横には、水を入れたコップにカレースプーンが立っていた。

とろりと煮崩れたジャガイモ。
柔かな玉ねぎと人参。
よくよく探さないと当たらない豚肉。
それらをやさしく包む甘口のカレーソースを暖かいご飯と混ぜて、スプーンを口元に持ってくると、
鼻をくすぐるカレーの匂い。

美味しくて、美味しくて、どんどん食べたっけ・・・


そんなお母さんのカレーライスを思い出しながら、
夏の終わり。
母と二人の晩ご飯。
赤皮かぼちゃのカレーを、「美味しい、美味しい」と食べてくれる母を見ながら
心の中で謝った。

ごめんね、お母さん。
私が作るカレーライスは、お母さんには辛すぎたんだね。
いつも残さず食べてくれたけど、ずいぶん無理してたんだね、きっと。
今日から、うちのカレーはハウスバーモントカレーにするよ。
甘くて美味しいもんね。

♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡

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1月最後の土曜の夜。
今夜の晩ご飯はカレーライス。
赤皮かぼちゃは手に入らなかったけれど、
かぼちゃとトマトと「ハウスバーモントカレー」を煮込んだ甘口のカレーを、
「美味しい、美味しい」と言いながら食べる母娘の晩ご飯だった。

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2016.01.30

「空いてますよ!」

1月29日、寒い寒い金曜日。

20160129

昼から雨、夜には雪になるかもしれないと天気予報。
それならば、お昼前に週末分の買い物をしてしまおう。

皆さん、考えることは似たり寄ったりのようで、
お昼近くのスーパーは、カゴがぶつかり合うほどの大盛況。

そんなにたくさん買うつもりはなかったのに、

「キャベツが90円!」
「ジャガイモも、玉ねぎも、一袋99円!」
「お味噌汁のお豆腐も買っとこう!」
「大好物の八朔が5個で298円!」

ずっしり重たくなったカゴを持ってレジに行くと、
10人ほどが辛抱強く並んで待っている。

数か月前にリニューアルしたこのスーパー。
見違えるように明るく、きれいになって、気持ちいいのだが、
リニューアル後、レジ前の混乱が続いている。

横一列に4つのレジが並んでいて、
向かって右端のレジの前に、一列に並んで順番を待つのだが、
商品棚や、前に立っている人が視界を遮るので、
並んで待っているお客には、左の方のレジの様子がわかりにくい。

パートのおばさんが叫ぶ。
「こちらが空いてますよ! 1番レジに進んでください!」

1番レジのおばさんに叫ばれて、
カゴを持ったお客がそそくさと左端の「1番レジ」に行く。

また、おばさんが叫ぶ。
「先頭のお客さんはこっちに来てください!」
次の順番のお客が慌てて左先に行く。

レジ待ちの列は伸びるばかり。
レジおばさんは殺気立つ。

「次の人もこっちに来ててください! 
呼ばれる前にこっちにきてください!」

何か、変だ・・・

横に並んだレジといえば、コンビニはたいていそうだけれど、
コンビニのバイトのお兄さん、お姉さんは、

「お次のお客様、どうぞ!」

と言っている。
あくまでマニュアル通りなのだろうけれど、
このセリフのおかげで、コンビニのレジ待ちの列に並ぶのは
それほどストレスを感じない。

「お次のお客様、どうぞ!」と言われると、
案内されたという感じがする。

「こっちに来てください!」と叫ばれると、
レジが空いたのに気付かない自分の落ち度を指摘されたような気がしてくる。

何でもかんでもマニュアル通りというのも考え物かもしれないけれど、
横一列のレジでのお客の誘導という場面では、
コンビニのマニュアルに軍配が上がりそうだ。

お肉もお魚もお野菜も、いいものが安く買える
雑司が谷でも超人気のスーパー。
せっかくリニューアルしたのだから、
レジおばさんの「セリフ」もリニューアルした方がいいのになあ・・・

などと考えていたら

「1番レジが空いてますよ! こっちに進んでください!」

と、呼ばれちゃいました。

はい、はーい、今、行きますよ~♪

ずっしり重たいカゴを持って1番レジへ。
ようやくお会計ができたのでした。


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2016.01.28

お客修業

12月8日、火曜日。11時30分。
御茶ノ水のおフィルガールに誘われて、
神田連雀亭のワンコインライブに行ってみた。

20151208kanda1

客席は飲食OKとの事前確認を取ること、怠りなし。
昼休みにオフィスを抜け出す彼女を待って連雀亭に入ると
すでにお一人目の噺家さんが高座に上がってらして。

「最近のお客様は態度が大きくていらっしゃいますねえ。
 遅れていらしても、堂々と客席に入ってらして、
 お弁当食べていいですか?などとお尋ねになります」

高座からこのようなお言葉をいただき、恐縮至極。
次に来る時にはきっと「噺のわかる客」になろう。

・・・・・・・・・・・・・・・

1月21日、木曜日。11時30分。
二度目の神田連雀亭ワンコイン寄席。
道々みつけた花林豆という小さなお菓子を忍ばせて客席へ。

20160128

常連さんらしきマダムも交えて7、8人のお客様。
今日こそは、お行儀よいお客になってみせましょう。

ところが・・・

お一人目のお噺が佳境に入るころに
忍び寄る睡魔の誘惑。
高座から手が届きそうな至近距離の客席で
うつら、うつら、こっくり、こっくり・・・

ああ、情けなや。

最初のお噺が「まんじゅうこわい」。
お次のお噺が「道灌」
そして最後のお噺が「どうらんの幸助」だったと思うのだが、
どうらんの幸助の最後のオチが思い出せない・・・

それでも、この日は「香盤」という言葉を覚えた。
落語家さんの序列を「香盤」と言うのだそうだ。
この日の三人の二つ目さん達は香盤が近い。
つまり、相前後して前座になったお三方が
同じ高座に上がるのは非常に珍しいことなのだそうな。

という話を聞いたのは、夢か、うつつか、まぼろしか・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

1月28日、金曜日、12時30分。

お昼どきのワンコイン寄席を
巣鴨でもやっているという話を聞きつけた。
しかも会場は巣鴨師子王。
いつぞやロックバンドを聞きに行った
ライブハウスじゃあ、あーりませんか。
これは行かねばなりますまい。

ところが、朝から電子レンジが絶不調。
電器屋さんに来てもらったりしたものだから、出遅れて、
巣鴨の師子王に着いたのが12時40分。
またまた遅れて入場・・・

重たい扉を開けて入ると、
テーブルは片付けられて、椅子が20個ほど並んでいる。
そして、なんと、ほぼ満席。
お一人目のお噺は、後ろの方で立って聞lく。

一つ目のお噺は「雛鍔(ひなつば)」。
二つ目のお噺は「田楽喰い」。
三つ目のお噺は「河豚鍋」。

今日の噺家さん達は、皆さん、ノッていたようだ。
噺家さんと言えども、人の子。
やはり、満席の客席を前にすれば、
気合が入るというものだろう。

お客もよかった。
ここ!というところでどっと笑い、拍手の音も歯切れ良い。

ここは、いい。
お客修行にしばらく通わせていただくことにいたしましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

二度目の神田連雀亭で、居眠りのあげくにオチを聞きそびれた「どうらんの幸助」
米朝さんの名演に爆笑。

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2016.01.24

素敵な「ハコ」~たんぽぽライブ1月号

1月23日、土曜日。
週間予報の雪マークが心配でしたが、
今回は予報が当たらなくてよかった~

たんぽぽライブ2016新年号。
喫茶たんぽぽの暖かい店内は
笑顔いっぱいのライブになりました。

ライブハウスのことを「ハコ」と呼ぶことがあります。
私はこの「ハコ」という呼び方があまり好きではありません。
「ハコ」に閉じ込められてしまうと、思い切りのびのびと自由に歌えないような気がするから。

でも、昨日はつくづく思いました。

たんぽぽって、何て素敵な「ハコ」なんだろう。
歌声や楽器の音がそれは気持ちよく、暖かく響く「ハコ」。

1番目の香奈さんの伸びやかな歌声も
2番目のロータさんの見事なウクレレソロも、
3番目のスーパースリ―のRay♪さんのセクシーヴォイスも、
4番目のモスリンさんの皆を沸かせた鼻笛も、
5番目のCELLさんの安定のハーモニ―も、

たんぽぽという「ハコ」が、それぞれの魅力を受け取って、
それは見事に鳴らして聞かせてくれました。

20160124

4年前。
初めてたんぽぽで歌わせていただいた冬の日を思い出します。
小さな簡易アンプ一台だけで弾き語りをしているのに、
ギターも声も、たんぽぽという「ハコ」の天然音響効果で
とても気持ちよく歌わせていただいたっけ・・・

愉快な、美しい、リズミカルな、しっとりした・・・
いろんな音楽が
たんぽぽという「ハコ」に
これからも響いてくれますように。
毎月のたんぽぽライブを、心をこめて開いていこうと、あらためて心に誓った新年号でした。

というわけですので・・・

皆さま
たんぽぽライブを今年もどうぞごひいきにお願いいたします。


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2016.01.19

帽子、はじめました

生まれつきの目の病気で視力が弱い。
見えづらいことは、不便なことは不便だけど、
この見え方で何十年もやってきたので、
すっかり慣れてしまったというところでもある。

目の欠陥の性質上、老眼にもならないし。
このまま、弱視人生をまっとうするのだろうと思ってた。

ところが。
去年あたりから、新たな症状が出てきて慌てている。

眩しいのです。
お日様が眩しい。
夜道の街灯が眩しい。
車のライトが眩しい。

眩しさに目の前が真っ白になって、何も見えなくなる。
昼間、道を歩いていて、何度も人にぶつかった。

これは、危ない。
特に昼間の外出が危ない。
日光を遮るために帽子を被ろう。

西武デパートのスポーツ用品売り場を探し回り、
ゴルフウェア売り場あたりで見つけた
キャップ型のあったかそうな帽子。
買ったその場からかぶって歩いてみれば、
お日様きらきらの池袋駅前も、
目の前がすっきりと見えて、安心して歩ける。

それ以来、冬晴れの日には帽子でお出かけが定番になった。

と、書きたいところなのだけれど・・・

何しろ被り慣れない帽子。
被らずに外に出ては、家に取りに帰ったり。
何かをよく見ようと目に近づけると、帽子のつばが邪魔になるので、
帽子をひょいと脱いで、どこかに置いてきちゃったり・・・

そして、先週の水曜日。
ついに、どこかに落として、失くしてしまった・・・

悔しいけれど、また帽子を買いに行った。

雑司が谷の墓地を歩きながら
冬晴れの青空を見上げる。
直射日光は苦手だけれど、明るい青空は大好きだ。

20160119

日陰を選んで、てくてく歩いて、巣鴨地蔵通り商店街。
ウィークデイの午後の地蔵通りは、人通りが少なくて助かった。

1軒目の帽子屋さん。
八百屋のおじさんの野球帽みたいなのしか置いてない。

2軒目の「なんでも千円」ショップ。
ちょっとお洒落なキャップがあるけれど、どう見ても夏用で、
冬のもこもこコートには合わないよねえ。

3軒目の帽子屋さん。
毛糸編みのキャップがある!
手に取って見ていたら、お店のおじさん登場。

「こっちは頭がすっぽり入るタイプ。値段は同じだよ」

なるほど、耳まですっぽり覆われてあったかい。
けれど、頻繁にかぶったり脱いだりするから、
やっぱりシンプルなキャップ型にした。

「どうします? かぶっていかれます?」
「はい、そうします」

買いたてほやほやのキャップを被ったらこっちのもの。
ぽかぽかの陽だまりを選んで歩く。
お豆屋さんで小豆を買って、
乾物屋さんで生ワカメを買って、
とげぬき地蔵の高岩寺さんにお参りしても、
まだまだ明るい陽射しが嬉しくて、
スーパーまで遠回り。
食料品とトイレットペーパーを抱えて
お墓の中をてくてく歩いて帰って来ても
1月半ばの午後4時半はまだ明るい。

さっそく小豆を炊いて、
今夜の夕ご飯はお汁粉。

また、明日から、帽子を被って
明るいお日様の下、てくてく歩いてお出かけしよう。

20160119bousi


♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

帽子を失くした時に、とっても聞きたくなった歌

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2016.01.18

ソフトクリーム・パラダイス~東尋坊

1月11日、月曜日、午前10時半。

東尋坊バス停に到着。
バス停の目の前の土産物屋に入る。

前夜、ホテルで「東尋坊遊覧船」のチラシを見つけた旅友。

「遊覧船、いいよねえ! 東尋坊を上から、下から、眺められるよ!」

ところが、土産物屋のおばさんに聞いてみると、

「今日は波が高いから船は出てないよ」だそうな。

「なるほどねえ! 昨日会った地元の人達が、冬は海が荒れて怖いから近づきたくないって言ってたのは本当なんだ!」と感心する旅友。

船に乗って下から見上げるのは諦めるとして、東尋坊の上から海を見下ろしてみようじゃないか。

で、東尋坊はどっち・・・?

20160118hukui4

こりゃ、わかりやすい。
矢印の方向に進むと、やおら観光地っぽい小道に出る。

そこは・・・

右を見ても、ソフトクリームの看板♡
左を見ても、ソフトクリームの看板♡
通り過ぎるお店のあっちにも、こっちにも
ソフトクリームの看板♡

「あれ、生ビールじゃない?」と、旅友が、土産物屋の軒先からぶら下がるオブジェを指さした。

20160118hukui2

これが、どーして、生ビールなのよ!
ソフトクリームに決まってるじゃないの!
だって、ここは・・・

ソフトクリーム・パラダイスなんだから~♡

次々現れるソフトクリームの看板。
片っ端から舐めつくしたい衝動をぐっとこらえて選んだのは・・・

烏賊墨ソフトクリーム♪

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ワンポイントの飴玉は、烏賊の目玉の印です~~♪

「そんな山盛りのクリームをよく食べられるよねえ」と呆れ顔の旅友を待たせて、
烏賊墨ソフトクリームを舐める至福のひととき~♡

東尋坊に来てみて、よかったなあ・・・

あ・・・まだ東尋坊の断崖絶壁の手前だったっけ・・・

《つ・づ・く》

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もしも車に乗れたなら・・・

「福井に行くんだけど、一緒にカニ、食べに行かない?」

旅友が電話で誘った。

「福井? 行く、行く!」

最近、すっかり出不精になってしまった私が、「福井」にやおら旅心を掻き立てられたのは、その日に読んだ新聞のコラムを思い出したからかもしれない。

「有名な自生地には福井県の越前海岸など海に近い場所が多い。流れ着いた球根を漁師さんらが植えたのが始まり、との伝承が残っている。」 (日経新聞 春秋 2016年1月6日)

水仙。別名を雪中花と言うそうで、寒さ厳しい季節に白い花を咲かせる。
今がちょうど見ごろらしい。

波荒い冬の日本海を見下ろす越前海岸に広がる水仙畠。

これは見てみたいものだ。

1月10日、日曜の夜。
福井市内での用事を終えた旅友と合流。
駅前のホテルに戻ると、翌日のプランを話し合う。

「東尋坊に行くよね?」と旅友。

東尋坊?
この有名な断崖絶壁が福井にあるとは、その時まであまり認識していなかった。

「東尋坊もいいけど、越前海岸の水仙畠にも行きたいんだけど」と私。

弱視の二人は、それぞれiPadを顔にくっつけて、東尋坊と越前海岸への行き方を調べ始める。

旅友「どちらも福井の海なんだから、両方行けるんじゃない?」
ももこ「東尋坊は・・・えちぜん鉄道で三国まで50分ぐらいで、そこからバスみたい・・・」
旅友「けっこう、遠いんだあ!」
ももこ「越前海岸もけっこう遠いなあ。福井駅からバスで70分だって。」

iPadに顔をくっつけたまま会話は続く・・・

ももこ「東尋坊から越前海岸まで歩いていけないかなあ?」
旅友「無理だよ。googleの地図を見たけど、40キロぐらい離れてるよ」

20160118

二つの観光地を結ぶ公共交通機関はない。
両方に行こうとすれば、いったん福井駅に戻って、バスや電車を乗り換えて、再び海岸に向かうしかない。

こんな時、車に乗れたら自由なのに!

東尋坊の断崖絶壁を目の当たりにしたら、冬の日本海を眺めながら国道306号を1時間ほどドライブ。
越前海岸で車を降りて、水仙の花畠までお散歩して、お昼は海岸沿いのレストランで海の幸・・・

もしも車に乗れたなら、そんな半日観光コースをたどれるのに・・・

こんな時、時刻表に縛られないドライブがうらやましい。
そこに道路さえあれば、自由気ままに旅できる車の人はいいなあと思うのだった。

弱視の我々には「ドライブ」という選択肢もなければ、
エコノミークラスゆえ、「タクシー」という選択肢もない。

東尋坊と越前海岸。
どちらかひとつを選ばねばならない。

旅友「越前海岸に行こうよ。」
ももこ「東尋坊に行かなくていいの?」
旅友「また来ればいいじゃん! 水仙の花は今の時期しか見られないんだからさ!」

旅友のこの割り切り方が頼もしい。
心置きなく一緒に旅ができる友ではある。

というわけで、福井駅からバスで70分の越前水仙の里公園へ行くことにしたのだった・・・

≪つづく・・・≫

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2016.01.17

耳で観る映画

30年も前のある夜のこと。
自宅のリビングで、アメリカ映画、「白と黒のナイフ」をテレビで見た。

家には私一人きり。
弱視の私は、これ幸いとテレビの真ん前、画面から2、30センチの特等席に座りこんで、ハラハラ、ドキドキしながら見続けた。

放映されたのは日本語吹き替え版。
大富豪夫人惨殺事件をめぐり、被害者の夫、女性弁護士、敏腕検事が繰り広げる法廷サスペンス。

そして、最後の最後。
撃ち殺された男の黒い覆面を剥がすと現れる真犯人の顔。
衝撃のラストシーン!

なのだが・・・

ラストシーンにはセリフがない。
覆面の下から現れた真犯人の顔がすべてを語る。
そこで幕切れなのだ。

これは、最後にどんでん返しがあるな。
真犯人はあの男だろう、と見当はついていた。

けれど、画面に映る男の顔が本当に「あの男」なのか、弱視の私は確信が持てない。

かたずをのんで観てきたサスペンス映画の衝撃のラストシーンで、

「本当にあの男が犯人だったのか?」
「もしかしたら私の見間違いかも?」

確かめようにも、家には誰もいない。
結局、映画を観た後に残ったのは、衝撃のラストシーンを共有できないじれったさだった。

今でも時々思い出してはじれったくなる。
あの映画の真犯人は、本当に「あの男」だったんだろうか・・・

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

耳で映画を観よう」という映画上映会に行ってきた。

20160117

シブヤ大学という市民講座の受講生が製作した音声ガイドを付けた四つの短編映画が上映される。

画面が見えることが前提のテレビ番組や映画だが、最近では、視覚障害者も鑑賞できるように、画面説明の音声ガイドをつけたテレビ番組や映画が増えてきている。
話題の映画が楽しめると、視覚障害者に好評のようだ。

「好評のようだ」などと、まるで他人事のような言い様になってしまった。

実は、私自身は、音声ガイド付きの映画上映を積極的には利用していない。
映画は映画館で普通に上映されるものを観る。
最近は、映画館でも日本語吹き替え版の洋画が上映されることが多くて、ありがたい。

もちろん、弱視の私には画面の展開がわかりにくいことも多いのだが、それでも、映画の世界に、誰にも邪魔されずにどっぷり浸かりたいと思ってしまう。

そんなあまのじゃくな視覚障害者である私が、シブヤ大学主催の音声ガイド付き映画上映会に行ってみた。
上映されるのが、普段あまり観る機会のない短編映画というところに興味をそそられたのだ。

会場は渋谷のミニシアター。
受け付けで小型のラジオが貸し出される。
受講生が書いた音声ガイド台本を、受講生のナレーションで映画の進行に合わせて録音した音声ガイドを、映画と同時にFM電波で発信し、観客はそのガイドを手元のFMラジオのイヤホンで聞きながら映画を観るという仕組みだ。

上映されたのは、10分少々の超短編2本と、30分ほどの短編が2本の計4本。

1本目の“LIMIT”。
切羽詰まった形相で腹を押さえた二人の男が、一つしかない「個室」を奪い合う。
状況が状況だけに(笑)、セリフがほとんどない。
目まぐるしい場面展開。
時に、表情だけが物を言う演出。
イヤホンから聞こえてくるナレーションと、映画館のスピーカーから聞こえる映画本編の効果音を聞くうちに、熾烈な「個室」の奪い合いに知らず知らずに身を乗り出して見入っていた。

これは面白い!
FMラジオのボリュームを、聞こえる程度に絞って聞いていたのがよかったのかもしれない。
イヤホンからは、感情を抑えた音声ガイドのナレーション。
映画館のスピーカーからは、映画本編の、ことさらに強調された効果音。
この二つの相乗効果で、「争奪戦」の緊迫感と滑稽さを体感できた。

上映後、映画の監督と、音声ガイドを担当した受講生を迎えてのトークショーで、音声ガイド製作は映画監督と打ち合わせながら進められたというお話を聞いた。

なるほど。
映画と音声ガイドの絶妙な一体感はそういう過程があったればこそか、と納得した。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

上映会が終わったのは6時過ぎ。
暗くなった渋谷の街を駅へと向かいながら、思った。

30年前にテレビで見た映画、「白と黒のナイフ」。
あの映画のラストシーンに音声ガイドがついていたら・・・
「覆面の下から現れる、○○の顔」と、モノトーンの音声ガイドがついていてくれたら・・・
どんでん返しを堪能できないじれったさを感じずに済んだかもしれない・・・


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2016.01.15

福井ひとふで書き、おさわがせの旅 その1

「福井でカニ食べようよ」

旅友のさそいに、久々に旅心を刺激された。

福井。東尋坊。日本海。

そうだ。
各駅停車に乗って、冬の日本海を眺めながら
福井まで一人旅がいい。
そして福井で旅友と合流してカニの晩餐。
そうしよう。

JRみどりの窓口に乗車券を買いに行った。
信越本線経由で、日本海側を各駅停車に乗って福井へ。
帰りは福井から米原経由で東海道新幹線。

ひとふで書きの乗車券を握りしめての一人旅。
さらにふくらむ旅ごころ。

ところが、みどりの窓口に行ってみると、
ひとふで書き乗車券は手に入らないことがわかった。
直江津から金沢までの区間は、以前はJRの路線だったのだが、
北陸新幹線開通を機に民営化されていて、
その区間の乗車券はみどりの窓口では買えないのだという。

仕方がないので、
東京から直江津までの乗車券と、
金沢から福井、米原経由東京までの
2枚の乗車券を購入。

1月9日、土曜日。
夕方で仕事を終えると大宮へ。
19時58分大宮発の上越新幹線に乗り込む。
今宵は長岡泊まり。
窓側の自由席に落ち着くと、夕食用の人参を一本ほおばる。

20160115

21時12分、長岡着。
新幹線の特急券と、直江津までの乗車券の2枚を重ねて
自動改札口のスロットに差し込で、
一枚だけ出てきた乗車券を抜き取る・・・はずだったのだが・・・

バタン!

改札口が閉まって、駅員さんが飛んできた。

ももこ「直江津までの乗車券を持っているんですが?」
駅員「今日はどちらまで行かれますか?」
ももこ「ここ、長岡で途中下車したいのですが?」
駅員「長岡で途中下車されますか? その場合は280円の追加の運賃をお支払いいただくことになるんですが。」
ももこ「直江津までの乗車券を持っているのに、ですか?」

ここで、窓口の駅員さんは、大きなパネルを取り出して
そのパネルを指し示しながら解説を始める。
まるでテレビ番組の「フリップ」を示しながら解説するコメンテイターのようだ。

駅員「お客様がお持ちの乗車券は、東京から、長岡の一つ西隣りの宮内駅を経由して直江津までの乗車券でして。」
ももこ「はあ・・・」
駅員「その乗車券では、長岡は通らないことになっております。」
ももこ「はあ・・・」
駅員「ですから、宮内―長岡間の往復運賃、280円はいただいていないことになるわけでして。」
ももこ「うーん・・・」
駅員「もし、長岡で途中下車されずに、このまま宮内経由で直江津方面に行かれるのでしたら、追加料金は必要ないのですが、長岡で途中下車される場合は、宮内―長岡間の運賃をいただくことになるわけです」

解説用の特大路線図ボードに顔を近づけてよくよく見る。
なるほど。
新幹線で長岡まで来てしまった私は、
本来の東京―直江津のルートから、東に外れてしまったらしい。
正規ルートには含まれない、宮内駅の東隣りの長岡駅に来てしまったわけだ。

キツネにつままれたような気分ではあったが、
駅員さんの解説は筋が通っていると感じたので、
280円を支払うと、宮内―長岡間の2枚の切符を渡された。

駅員「宮内から長岡への切符は、今、頂戴いたします。」
ももこ「はい・・・」
駅員「長岡から宮内への切符は、明日ご乗車の際におだしください」

というわけで、福井軽油のひとふで書き切符に抱いた旅のロマンは、
直江津―金沢区間民営化で一筆書きに空白区間ができ、
宮内―長岡間の乗車券を追加購入というトリックにひっかかり、
首をかしげながら、長岡駅近くのホテルに向かったのだった。

≪つづく≫

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酔っ払いと綱渡り芸人

2月14日、木曜日。
池袋のパルコの階段を133段上るといしばし楽器。
チューナー売り場でキティーちゃんが待っててくれた。

20160114guitar

久しぶりにチューナーでギターをチューニング。
最近、ちょっとは声が出るようになったから、
普通のチューニングで歌えるかも・・・?

やっぱり、上の「ラ」で声がかすれる。

6本の弦を一音ずつ下げて、弾いてみる。
ひとつ音を低くしただけで、
別の楽器のようにギターの響きが変わる。

今の私にはこの音色がしっくりくる。
今夜は一音下げチューニングで歌おう。

大塚、エスペト・ブラジル。
サンバ友達のAkicoさんに誘っていただいて、
Akicoさんと、7弦ギターのとりさんと3人で
演奏させていただきました。

久しぶりに抱えるピンクのブラジル太鼓。
Akicoさんのやさしく、愛らしい歌声と、
とりさんの7弦ギターのリズムを楽しみつつ、
抱えた太鼓のずーん、ずーんという低音に
癒され、励まされ、元気づけられる。

太鼓をギターに持ち替えて歌った
「酔っ払いと綱渡り芸人」。

昨年の3月6日。
まったく声が出ない状態で出演させていただいた
荻窪アルカフェの「ギターナイト」。
歌うことはおろか、喋ることもままならない。
音楽仲間のTedさんにナレーターをお願いして、
無言で弾いた、ギター伴奏だけの「酔っ払いと綱渡り芸人」・・・

あれから10か月。

今宵、大塚エスペト・ブラジルのステージで
一音下げたチューニングのギターの音色に
励まされながら歌った「酔っ払いと綱渡り芸人」。

とにかく喋れるようになった。
とにかく歌えるようになった。

その幸せを噛みしめた夜。

聞いてくださった友人の皆さま。
そして、「一緒にサンバ、やりましょう」と
誘ってくれたAkicoさん、とりさん。

幸せな夜をありがとう。

音楽があるから涙が出ることがある。
音楽があるから救われることがある。

20160114

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2016.01.11

羨ましい~~~!!!

「福井に行くんだけどさあ」

旅友から電話。

「用事は日曜の夕方に終わるから、
 日曜の夜に一緒にカニでも食べない?」

というわけで、カニに釣られて福井行き。
一足早く、土曜から福井入りした旅友と合流し、
京都からの旧友も加わって、
日曜の夜は大宴会。

京都へ帰る友を見送ると、
駅前のセブンイレブンで「夜のおやつ」を買いこんで、
東横インのツインルームで「二次会」。

「ねえ、ねえ、昨日は何、食べたの?」

旅友の土曜の夜の食生活に興味津々のモモコが尋ねる。

「それがさあ! すごく新鮮な・・・」

カニ? 海老? お刺身? 何、何、何・・・??

「すっごく新鮮な体験をしたんだよ!」

前夜の「新鮮な体験」を旅友が語りだした。

「昨日は敦賀の友達の家に泊めてもらったんだけどね。
 夕食は魚が美味しい和食の店に、友達のご主人の車で連れてってもらったんだよ。」

いいなあ・・・カニとか、エビとか、お刺身とか・・・?

「うん、お刺身盛り合わせから始まって、和食のフルコース!」

わあ~~~!!!

「それがさあ。ご主人というのはお酒が好きな人で、
 今日は運転してくれてるから、飲めなくて申し訳ないなあと思ってたんだよね。」

福井も美味しい日本酒があるもんねえ。

「それがさあ。ご主人は絶好調で飲むわ、飲むわ!」

へえ~!

「帰りはどうするんだろうって私は内心、心配してたんだけど、
 誰も「飲むな」とも何とも言わないんだよ。」

うん、うん・・・

「それで、帰るって時になったら、お店の人が「ダイコー」っていうのを電話で呼んだんだよ!」

ダイコー!!!! ここで、身を乗り出すモモコ。

え? え? じゃあ、ダイコーの運転手さんが運転する車に乗ったの?

「そうなんだよ。私、ダイコーなんて、見るのも聞くのも乗るのも初めてでさあ!」

いいな、いいな、いいな~~~~!!!

代行についての詳細レポートを書いたことがあるモモコだが、
代行をテーマにした歌まで作ったモモコだが、
実際の代行サービスに乗り合わせた経験はないのだ。

「昨日のダイコーは敦賀のハッピーっていう会社だったんだけど」

それはまた、ハッピーな名前だねえ。

「あ、違った! スマイルだ!」

あはは

「敦賀には、ダイコーの会社が5社もあるんだってさ!」

ちょっと検索してみたところ、敦賀の代行さんは以下の4社。
 
 たくみ運転代行
 ハッピー代行
 エンゼル運転代行
 有限会社スマイル

敦賀のダイコーさんは可愛い名前だ。
「運転代行 呑んだくれ」さんなんかとは、だいぶおもむきが違う(笑)

「昨日はお店の人が呼んでくれたけど、いつも自分で呼んでるんだって」

そう、そう、日本ほど代行サービス業が充実している国はないんだよ。
ちょっとした街には代行会社が何社もあるんだよ。

「それで、そのスマイルって会社の人がご主人の車を運転してくれて、友達夫妻と私はその車に乗って、友達の家まで帰ったんだよ」

ちゃんと車を車庫に入れてくれるんでしょ?

「そう、そう!」

いいなあ~~~!!! 私も昨夜から福井に来ればよかった!
乗ってみたかったなあ! 代行さんが運転する車!!!

「他人の車を運転するって、大変な仕事ですよねって友達に言ったら、 『そーお?』だって。
ダイコーを呼ぶって、当たり前のことみたいだねえ」

で、後ろからついてきたのはどんな車だった?

「それがさあ! 私はその時は気が付かなかったんだよ!」

ええ? 後ろの車、見なかったの?

「次の日の朝になって、あれ? あの運転手さんは、どうやって帰ったんだろう?って不思議に思って友達に聞いたらさ。
『二人ペアで来ていて、もう一台の会社の車で帰った』って言われて、感心したよ!」

わ~、もったいない! 
せっかくダイコーサービスを体験したのに、もう一台の車とその運転手さんを見届けないで終わっちゃったなんて~~~

「私達、弱視はさ、ダイコーなんて、絶対自分では頼めないしさ。
そもそも日常生活で車に乗ることが少ないしさ。
ダイコーなんていうサービスがある、しかも、何社もあるっていうのは新鮮な体験だったなあ!」

いいな、いいな、いいなあ~~~~!!!!

弱視の私が代行サービスを現実に体験するには、次の三つの条件のクリアが必要。

1.友人知人の自家用車に乗せてもらってお出かけしなければならない。
2.その友人がお酒を飲まなければならない。
3.そして、代行運転手さんが運転する友人の車に乗って、友人の家まで帰らなければならない。

土曜の夜の旅友は、これら三つの条件をオールクリアして代行サービスを体験できたのだ。

いいな、いいな、いいな~~~~!!!

身もだえして羨ましがるモモコさんでありました。


♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

そんなモモコさんがつくった「代行のひと」改め(笑)、「あなたにキーを」


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2016.01.07

十条のマダム達と

十条駅近くのお店で
ウィークデーの午前中に
何やら楽しげな歌の集いがあるらしいと聞きつけて
遊びに行ってきました。

お店の扉を開けて入ってみれば
十条界隈のマダム達がずらり勢ぞろい。
一人一曲ずつお好みの曲をリクエスト。
マスターのピアノ伴奏で全員で歌います。

冬の星座(木枯らしとだえて冴ゆる空より~♪)
てんとう虫のサンバ(チェリッシュ)
雪の降る街を
みかんの花咲く丘(みかんの花が咲いている~♪)
麦の歌(中島みゆき)
花の街(美しい海を見たよ~♪)
吾亦紅(すぎもとまさと)
学生時代(ペギー葉山)
白い花の咲く頃(岡本敦朗)
恋心(岸洋子)
などなど・・・

唱歌、懐メロ、歌謡曲。
素晴らしい女声コーラスが続きます。
途中から参加された紳士の美声も加わります。

カラオケもない。マイクもない。
マスターのピアノ伴奏に乗って、
十数名のマダムと一名の紳士が
気持ちよく、張り切って歌います。

そして、最後には、マスターのオリジナル曲、「草原」をコーラス。

20160107f

 ♪暖かい午後の日ざし浴びながら♪
 ♪少し汚れてた名も知らないキミ♪

あ、街猫の歌だ!
マスターの街猫写真の大ファンの私は
張り切って歌いました。

2時間歌って、気分爽快。心地よい空腹感。

すると、お隣りの席のマダムが

「500円で美味しいランチが食べられるお店があるのよ」

と誘ってくださるので、ご一緒させていただきました。
地下一階への階段を降りて、
昭和の喫茶店へタイムスリップ。

「これ、これ、このセットがいいのよ~」
マダムが指さしたのは「モーニングセット」

え? もうお昼ですけど・・・?

「ここのモーニングはね、1時までやってるのよ!」

20160107b

なるほど~

コーヒーとともに運ばれてきたお皿には
厚切りトーストにサラダ、茹で卵。

20150107c

食べ終わる頃には、一人一個ずつヨーグルト。

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それも食べ終わるころに

「お正月に伊香保温泉に行ってきましたので」と、
ママさんから温泉まんじゅうを一つずついただいて。

さらに

「甘いものの後は昆布茶でお口直しをどうぞ」

と、熱い昆布茶に甘い柿までいただいて、
すっかりお腹いっぱい。

20160107a

ランチタイムにいただくモーニングセットのフルコース。
もちろん、マダム達とのお喋り付き。

そうだ、歌の会の常連さん達にお聞きしてみよう。

あの・・・マスターの「草原」という歌ですけど、
猫の歌なのに、どうして、

 ♪広い草原に♪
 ♪いつかはきっと帰るだろう♪

っていう歌詞なんでしょうねえ?

「猫・・・?」

怪訝な顔のマダム達。

「道端の草花の歌じゃないかしら・・・・?」

ああ! そっか~ だから「草原に帰りたい」のか~

自分の勘違いに大笑いしながら、地下1階のお店を出ようとすると、
ママさんからずしりと重たい袋を手渡される。

「伊香保温泉の白菜のお漬物です。
 本年もよろしくお願いいたします」

心優しい十条界隈のマダム達と
見事なピアノと心配りで歌会を盛り上げるマスターと
親戚の叔母さんのお家のお昼にお呼ばれしたような喫茶店。
十条界隈のおもてなしに感謝しつつ、
埼京線に乗って帰ってきたのでありました。

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

「草原」 詩・曲 セキシュウ

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2016.01.05

アリとキリギリス~ブラジルバージョン♪

イソップの寓話に「アリとキリギリス」というお話があります。

よく知られているストーリーは・・・

怠け者のキリギリスは夏じゅう歌い暮らす。
働き者のアリは、冬に備えて食糧を備蓄する。
厳しい冬が来て、食べ物が無くて困ったキリギリスは
アリに助けを求める。
しかし、アリはこう言って、キリギリスを追い返す。

「夏じゅう歌って暮らしたのだから、冬じゅう踊って暮らしなさい。」

これではあまりにも残酷だということで、アリはキリギリスに食べ物を分け与えると、キリギリスは心を入れ替えて真面目に働くようになった、というエンディングも広く知られています。

いずれのエンディングにしても、いかにも教訓話。
読んで楽しいお話ではない。

10年ほど前にリオ・デ・ジャネイロの本屋さんで買ったCD付き絵本の中に、ブラジル版の「アリとキリギリス」が入っていました。

ブラジルでは、「アリとセミ」というお話。
もともとギリシャで生まれたイソップ寓話がアルプスを越えて北ヨーロッパに伝わった時に、「セミ」が「キリギリス」に置き換えられて、それが日本に伝わったそうな。
ブラジルはギリシャから「セミ」を直輸入したのですね。

「アリとセミ」と言ったって、あのイソップの教訓話でしょ?

たいして期待もせずにポルトガル語のCDを聞いてみました・・・


♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

アリとセミ

夏の間、セミさんは、陽気に歌って暮らしました。

 ♪チュッチュッチュバーダ デューア♪
 ♪チュッチュッチュバーダ デューア♪
 ♪チュッチュッチュバーダ デューア♪
 
毎日、毎日、ノリノリで歌うセミさん。
今日も絶好調!

 ♪オー、イェー!♪

一方、アリさんは・・・

  よいしょ、こらしょ、どっこいしょ
  よいしょ、こらしょ、どっこいしょ
  よいしょ、こらしょ、どっこいしょ

来る日も、来る日も、食べ物を集めては家に運びます。
朝から晩まで、毎日、毎日、せっせと食べ物を家に運びます。

アリさん: ふう~ くたびれた~
セミさん: やあ! アリさん! 
       朝から働きっぱなしで、くたびれちゃったみたいだね。
       僕と一緒に歌おうよ! 
アリさん: バカなこと言わないでよ。
       歌ってる暇なんてあるわけないでしょ! 
       冬が来ても食べ物に困らないように、
       今のうちに食べ物をためておかなくちゃ!
セミさん: でも、もうずいぶん食べ物は集まったみたいじゃない?
       ひと休みしたって、大丈夫だよ。
アリさん: セミさんったら、先のことを全然考えていないのね。
       厳しい冬がきたら、このあたりは食べる物が何もなくなるのよ。
       セミさんも、歌ってばかりいないで、食べ物を集めた方がいいわよ!

アリさんは、食べ物を運び続けました。

セミさんは、陽気に歌い続けました。

 ♪チュッチュッチュバーダ デューア♪
 ♪チュッチュッチュバーダ デューア♪
 ♪チュッチュッチュバーダ デューア♪

厳しい冬がやってきました。
あたり一面、雪に覆われて、
氷のように冷たい風が吹いています。
森にも、野原にも、生き物の気配すらありません。

アリさん: やれやれ、これでようやくのんびりできるわ。
       貯蔵庫は食べ物でいっぱいだから、
       何の心配もいらないし。

料理が得意なアリさんは、ご馳走をたくさん作りました。

アリさん: いただきまーす♪

テーブルの上のご馳走に、アリさんはゴキゲンのはずが・・・

しんと静まり返ったアリさんの家。
一人ぼっちのディナー。
せっかく作ったご馳走なのに、
出るのはため息ばかり・・・

アリさん: あーあ。冬の間、ずーっと、一人ぼっちなんだわ・・・
       せっかくのご馳走も、一人っきりで食べるなんて、
       寂しすぎる・・・

アリさんは、陽気な歌うたいのセミさんのことを思い出しました。

アリさん: あのセミさんは今ごろどうしているかしら・・・

その時、ドアを叩く音がしました。

アリさん: こんな雪の日に、誰かしら?

アリさんは扉を開けました。

アリさん: あら、セミさん! 
       こんなに寒いのに、ずぶ濡れじゃないの!
セミさん: 寒くて、寒くて、それにお腹が空いて、死にそうなんだ・・・
       お願い! 温かい食べ物を食べさせてくれないか?
アリさん: そんなところに立ってないで、お入りなさい!
       私もセミさんのことを思い出していたところよ。
       一人ぼっちでこの家にいると、寂しくて、寂しくて・・・
       一緒にお食事できる相手が来てくれて嬉しいわ!
セミさん: ありがとう。でも、僕は、お返しにあげられるものが何もないんだ・・・
アリさん: それなら、簡単よ。
       セミさんの得意な歌をうたってくださいな。
       セミさんの歌を聞くと、楽しくなるんですもの。

セミさんは歌い始めました。

  ♪チャッチャッディーオ、ディーオ♪
  ♪パッパ、チャラディー、バッパー♪

アリさんも一緒に歌います。

  ♪パッパ、デゥーアデゥーア♪
  ♪ダッダー、バリダー、デューア♪
  ♪パッパ、デゥーアデゥーア♪
  ♪ダッダー、バリダー、デューア♪


♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

2015年のクリスマスが近づいたころ、
久しぶりにこのCDを聞きました。

そして・・・思ったんです。

「セミさんの得意な歌をうたってくださいな。
 セミさんの歌を聞くと、楽しくなるんですもの。」

と、みんなに張り切って歌ってもらって、
自分も一緒にハッピーな歌をうたう。

そんな、アリさんみたいな
そんな、セミさんみたいな
日々を送りたい。

これが、新年を迎えての、
私のささやかな抱負です。

実現には、皆さまの優しいご協力が欠かせません~~~

というわけで、
2016年も、丸顔のMomokoをどうぞごひいきに
よろしくお願いいたします♪

20160105


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2016.01.04

AkicoとMomokoとオープンマイク

朝食後、お茶碗を洗いながら
リハビリ・ヴォイトレ。
朝のメニューは

唇を震わせるブブブブ唱法で、
ドーレーミーファーソーファーミーレードー

今出せるいちばん低い音から始めて
半音ずつ高くしていく。
ブブブブ唱法で出せる最高音に到達するころには
腹筋は痛いわ、息切れするわ・・・
一年近く、本気で歌ってないから、身体がすっかりなまってしまった。

夕食後、お茶碗を洗いながら、
台所でリハビリ・ヴォイトレ。
夜のメニューは、好きなバラードを母音で歌う。
今夜は、プラムさんとTedさんの名曲、「さくらひらひら」

決して声を張り上げずに
喉という楽器を奏でるイメージで。
実際、「オオオー オオオオー・・・」と歌うと
笛のような音になる。

男声キーのAmあたりから始めて、
ワンコーラスごとに半音上げていく。
以前歌っていたEmあたりになると
地声と裏声の境い目で声が割れてしまう。
まだまだ、歌詞では歌えない。

先が見えないヴォイトレを助けてくれるのは
「さくらひらひら」の世界。
歌詞を歌えなくても、
喉という笛を鳴らしているだけで
じゅうぶんに幸せにしてくれる曲。

お茶碗を洗い終わったら、ヴォイトレもおしまい。
少々疲れ気味の喉を蜂蜜湯でいたわる。

声が出なくなってまもなく一年。
以前の声の半分か、三分の二ぐらいという限られた音域だけれど、
少しずつ歌えるようになりました。

無理せず、地道にリハビリ・ヴォイトレの日々。
三歩進んで二歩下がるの繰り返し。

そんなリハビリ中のMomokoに
「一緒にライブやりましょう」と声をかけていただきました。
サンバ友達のAkicoさんです。
7弦ギターのとりさんも一緒です。

Momokoはパーカッション担当。
膝に乗せたピンクの太鼓を叩くと、
サンバのリズムがズーン、ズンと体に響いて
幸せになります。

そして、Momokoもギターを弾いて、サンバを3曲弾き語ります。

後半はオープンマイク。
どんな国のどんなジャンルの音楽もOK。
キーボードもあります。
サンバやボサノヴァを歌ってみたい方は、ギタリストのとりさんがギターで伴奏してくれます。

パーカッショニストにして、リハビリ・ヴォイトレ中のMomokoを
応援にいらしてくださいな。

そして、
ブラジルのカクテル、カイピリーニャや
ブラジルの炭酸飲料、ガラナや
ブラジル風フライドポテト、マンジョーカ・フリッタをお供に
冬の夜のサンバ&オープンマイクを
ご一緒いたしましょう♪

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

AkicoとMomokoとオープンマイク

1月14日(木) 19:30~

大塚 エスペト・ブラジル

前半:サンバライブ
 ヴォーカル:Akico、7弦ギター:とりさん、パーカッション&コーラス:Momoko
後半:オープンマイク
 どんな国のどんなジャンルの曲もウェルカム。キーボードもありますよ♪

チャージ1000円+メニューからお飲物、おつまみなどご注文をお願いいたします。

20151229espeto


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