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2016.02.16

かわいそうな東尋坊

1月11日、月曜日。午前11時。

バスを降りると、矢印の方向に10分ほど歩くと、

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荒波洗う断崖絶壁、東尋坊。

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おそるおそる岩場に足を踏み入れる。

怖い、怖い、怖い~~~~

断崖絶壁が、ではない。
足もとの岩場が、弱視の私には恐ろしい。
不規則な岩場におっかなびっくり、一歩、一歩、足を踏み出すのだが、
なかなか先に進めない。

もう、いやだ。
これ以上は、無理。
私はここで引き返すよ・・・あれ? 旅友は・・・?

あれまあ、あんなところまで行っちゃって、iPadなんか見てる。

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「東尋坊ってさあ!」

旅友がiPadで仕入れた豆知識を語り始める。

「お坊さんの名前なんだってさ!」

なるほど。東尋坊というお坊さんが断崖絶壁で修行をしたのか。

「その東尋坊さんが、仲間のお坊さんと女性問題でトラブルを起こしたんだってさ」

じょ、じょ、じょせいもんだい・・・?

「それで、仲間のお坊さん達が東尋坊さんをここに無理やり連れてきて、崖から海に落としたんだって! だからここは“東尋坊”と呼ばれるようになったんだってさ!」

なんと!
東尋坊とは、お坊さん達による集団暴行殺人事件の現場だったのか!

それにしても本日は晴天なる東尋坊。
見上げればうっすらと虹まで見えて。

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我々が訪れたのは、珍しくも小春日和の穏やかな冬の東尋坊。
大岩、小岩の岩場を崖の突端まで進む人々の歓声が飛び交うのどかな観光地。

しかし、波風の荒い冬の東尋坊に地元の人は寄りつかないというのは本当らしい。
付近の海では海難事故が何件も起こっている。
犠牲者を悼む慰霊碑がバス停前に建っていた。

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この断崖絶壁を襲う嵐は、仲間に海に放り込まれた東尋坊の怨念なのかもしれない・・・

・・・・・・・・・・

東尋坊訪問からひと月あまり経った本日。
ウィキペディアをちょいとひも解いてみたら、
坊さん仲間側から描いた東尋坊集団暴行殺人事件が語られていた。
坊さんは坊さんでも、東尋坊達は僧兵集団だった。
荒くれ僧兵集団内部で勃発した集団暴行殺人事件現場が、
何百年か後には北陸有数の観光地になっているとは、
しかもその名が「東尋坊」とは、
彼らには思いもよらぬ展開に違いない。

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