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2016.04.10

甘茶でいっぷく

4月10日、日曜日。
お墓参り。

母と二人で、雑司が谷の墓地の小道をえっちら、おっちら。
「今日はお彼岸かい?」と母。
「お彼岸は終わっちゃったよ」と娘。
「じゃあ、なんでお墓参りに行くんだい?」と母。
「お父さんの命日でしょうが」と娘。
「ああ、そうかい?」と母。

都電で5つ目の新庚申塚駅から
えっちら、おっちら歩いて白泉寺。
お線香とお花を供えて、お墓をお掃除。
汚れた湯呑を丁寧に洗う母。

「今日はお彼岸かい?」と母。
「お彼岸は終わっちゃったよ」と娘。
「じゃあ、なんでお墓参りに行くんだい?」と母。
「お父さんの命日でしょうが」と娘。
「ああ、そうかい?」と母。

境内のテーブル席でひと休み。
4月8日はお釈迦様の誕生を祝う灌仏会だった。
魔法瓶の甘茶をいただく。

そこへ、野球のユニフォーム姿の少年達が自転車でやってきた。
小学校5年生ぐらいだろうか。
門に自転車を置いた3人の少年たちは、
小さなお釈迦様に柄杓で甘茶を注いて、手を合わせる。
そして、テーブルに着くと魔法瓶から甘茶を湯呑に注ぐ。

「あちちち」
「俺、ちょっとでいいんだけどなあ」
「甘いよ、これ」
「甘茶だもん」
「もう一杯。俺、お茶、好きなんだよなあ」

すると、車でお墓参りにいらしていたらしい女性に声をかけられた。
私を少年達の保護者だと思われたようだ。

「門の前に自転車を停められると、
 車が出せないんですけれど・・・」

「あ、自転車が通り道を塞いでしまってますね・・・」と私が答えている間に、
少年達はさっと立ち上がり、
自転車を横に移動させると、
またテーブルに戻って甘茶をすする。

日曜の朝。
野球の練習をして、お寺でお釈迦様にお参りして、
甘茶で一服する、ちょっと渋くて素敵な少年達に、
「バイバイ、またね」と手を振る母。

帰りも都電に乗りましょう。

「今日はお彼岸かい?」と母。
「お彼岸は終わっちゃったよ」と娘。
「じゃあ、なんでお墓参りに来たんだい?」と母。
「お父さんの命日でしょうが」と娘。
「ああ、そうかい?」と母。

雑司が谷の墓地の小道を
十数回の小休止を繰り返しながら
えっちら、おっちら我が家に近づく母と娘。

「あら、おかあさん、お墓参りですか?」

墓地の小道の奥から、
白黒の猫さんが見守っていた。

20160410neko

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