何気なく開いたmixiニュースのページで
目に留まった見出し。
ECDさん死去 57歳 日本語ラップの先駆者
ECD・・・?
音楽仲間とのライブで、「ラッパーごっこ」をしているくせに
ヒップホップやラップについて何も知らない私には
もちろん初めて見る名前である。
日本のヒップホップの先駆者だというECDを知るのが
彼の訃報記事というのは残念な限りだが、
知ることに遅すぎることはない。
記事に誘われるままに、
ECDの作品を動画で聞き始めた。
そもそもラップを真正面から聞くのは初めてだ。
ECDの作品をいくつか見てみたものの
正直、ピンとくるものがない・・・
やっぱり、ラップと私は接点がないんだなと思い始めた時、
1995年のライブの動画が目に留まった。
ECD / LIVE AT SLITS (1995)
VIDEO
これは凄い!
DJが繰り出す音源を身体全体で乗りこなして、
次々と言葉を叩き出す。投げつける。
驚くべきことは、飛礫のような言葉に
ビートとリズムはもちろん、渾身の意味を込めるところ。
ロックバンドのライブに通じる熱さだが、、
違うのは、メロディがない分、言葉の底力が物を言うところか。
ライブ会場に居合わせた人々は、
文字通り、言葉を投げつけられる迫力を感じたに違いない。
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数日後の土曜の夜。
私はラジオの前で、
中堅ラッパー、ライムスター宇多丸が
ECDとの出会いと別れを語るのを聞いていた。
追悼コーナーの最後に、
宇多丸は、ECDとの最後のコラボ作品となった
“Three The Hard Way“をかける。
Three The Hard Way/宇多丸(RHYMESTER), 高木完, ECD
歌詞はこちら
これは凄かった。
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Three the Hard Way マジで楽じゃない道
歩んできた三者三様のラップ・ガイキチ
四半世紀のあいだ毎日
数センチずつでも前進 稼ぎ出した諭吉
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3人のラッパーが、それぞれに語る「我がラップ人生」
80年代。
ラップ、ヒップホップとの衝撃的な出会いを経験した彼らが
それぞれにヒップホップにのめり込んでいく
まさに、日本語ラップの軌跡をラップで語るのだ。
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背中追ったパイセンと肩を並べRock On
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と、宇多丸が感無量に語る「パイセン」、つまり、先輩とは、
彼より9歳年上のECD。
そのECDは、90年代初めに
メジャーレーベルからアルバムを次々リリース。
日本のヒップホップ界を牽引する存在だったが、
2000年代に表舞台から姿を消す。
副業で生計を立てつつ、
自ら立ち上げたインディーズレーベルから
コンスタントに作品を出し続けた。
宇多丸、ECD、そしてもう一人の中堅ラッパー、高木完の3人が
日本語ラップの軌跡をたどり、
現在の自分たちの立ち位置を確かめる。。
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今につながる長い道のりの
最初の一歩踏み出した三人
まさに俺たちは歴史の証人
これからも これからも
Three The Hard Way(宇多丸)
Three The Hard Way(MC KAN)
Three The Hard Way(ECD)
そしてもちろんDJ PMX」
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80年代末に生まれた日本語ラップは
ECDや宇多丸など、多くのラッパー達によって
時代の流れとともに、したたかに育ってきていたのだ。
でも・・・
40代後半の宇多丸のラップにしても
その言葉遣いにやはり時代と世代を感じないでもない。
今の若い世代のラッパー達のラップも聞いてみたい。
いくつか動画を聞いてみる。
ECDの世代とは明らかに違うヒップホップ&ラップの世界がそこにあった。
平成も終わろうとする今のヒップ・ホップ。
ラップの道を切り開いた先輩たちの痛ましいほどの迫力は希薄。
20代、30代のラッパーたちにとって
もやはヒップホップは、ラップは、
心地よく自分にフィットする表現手段、ジャンルとして当たり前のように存在している。
実際、最近のポップスを聞いてみると
ラップとポップスが限りなく近づいてきているとさえ感じる。
ある意味、ラップが今の世代のミュージシャンにとって
ごく自然にノレるグルーヴになっているのかもしれない。
そんなことを感じながら、今のラップをあれこれ視聴する中で出会った
SUSHIBOYSというグループによる「軽自動車」。
VIDEO
これは面白い!
そして、今現在のヒップホップ&ラップの可能性と多様性に
日本の音楽シーンもまだまだ捨てたもんじゃないかもしれないな、と感じる
アラ還のMomokoではあった。
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親愛なるECDへ。
あなたと同世代の私は、
あなたが切り開いた日本語ラップ、ヒップホップを
今日まで知らずに来ました。
あなたの軌跡を急ぎ足でたどった今宵、
私は、日本のヒップホップというジャンルに
深い共感とときめきを覚えています。
ありがとう、ECD
そして・・・ R.I.P.